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男と女



アンヌ(アヌーク・エーメ)はパリで独り暮し。

夫をなくして、娘はドービルにある寄宿舎にあずけてある。年はそろそろ三〇歳。

その日曜日も、いつも楽しみにしている娘の面会で、つい長居してしまい、パリ行きの汽車を逃してしまった。

そんなアンヌに声をかけたのはジャン・ルイ(ジャン・ルイ・トランティニャン)彼も三〇前後で、息子を寄宿舎へ訪ねた帰りだった。

彼の運転する車でパリへ向う途中、アンヌは夫のことばかり話しつづけた。

その姿からは夫が死んでいるなどとは、とてもジャン・ルイには考えられなかった。一方彼はスピード・レーサーで、その妻は彼が事故を起したとき、ショックから自殺への道を選んでいた。



次の日曜も自分の車でドービルへ…と電話をかけた。肌寒い日曜日の午後、アンヌ、ジャン・ルイ、子供たらの四人は明るい笑いにつつまれていた。

が同時に、二人はお互いの間に芽生えた愛をかくしえなかった。



二人は砂浜で身体をぶっつけ合い、その夜は安宿のベッドに裸身をうずめた。

だが愛が高まったとき、思いもかけずアンヌの脳裡に割りこんできたのは、死んだ夫の幻影だった。

二人は黙々と着物を着た。アンヌは汽車で、ジャン・ルイは自動車でパリへ向った。しかしアンヌを忘られぬ彼は、彼女を乗換え駅のホームに待った。


思いがけぬ驚きと喜びをひとつにして、アンヌはジャン・ルイにとびついた。凍てついた空気の中での口づけ。それは最後の口づけかも知れなかった。だが二人には、そんなことはどうでもよかった。

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